フランスのオリンピックが終わった。レスリングが日本強くて面白かったなぁ。トム・クルーズが空から降りてきたのは驚いた。しかし、かなり低予算なのが見え見えで開会も閉会式も驚きはなかった。演出は学園祭レベルの稚拙さで、芸術の都・・・・では、もう、ない。
だいぶ前になるけれど2008年の北京夏季オリンピック開会式は芸術的に素晴らしかった。それは、ある日本人が衣装デザイナーだったからだ。それは石岡瑛子。惜しくももう、お亡くなりになりましたが、我々の大大先輩であります。セントラルパークを望むニューヨークに住んで、かっこいい、きびしい、いい女、です。仕事に対してはかなりきびしい人であった。気に入った孔雀の羽がないので撮影を中止して遠くの国の山奥にまで探させに行った・・という話もある。しかし、レベルの高い仕事をするディレクターにとって、これはあたりまえだと言える。現代は口先だけ、カッコだけ、態度だけ、肩書きだけのディレクター、デザイナーが多いことか。
一般が知ってる彼女の作品と言えばパルコのポスター、映画「ドラキュラ」、映画・三島由紀夫の金閣寺「MISHIMA」など多数。
彼女が中国に呼ばれ主に衣装デザインを任された。だからあの芸術性が作れたと言って良い。この衣装にこれだけの深みがなかったら、チャチなもので終わっただろう。それに比べ今回のフランス・パリのディレクターの幼稚でくだらない演出はどこにも良いところは無くひどかった。