ボーダー女のイメージである。
女性誌の編集者をしてる女。
無印良品が大好きな女。
保育園に勤めてる女。
ピンク色を着ない女。
スニーカーが好きな女。
小学生の男の子がいる女。
オシャレでヒゲでメガネの旦那がいる女。
自転車に乗ってる女。
赤のタータンチェックのひざ掛けを持ってる女。
ビトンやグッチなどに興味ない女。
DEAN & DELUCAのトートバッグ持ってる女。
紅茶が好きな女。
玄米とバゲットパンが好きな女。
アフタヌーンティーのカフェが好きな女。
マグと皿は絶対白と決めてる女。
北欧家具が好きな女。
こう上げてみたら、
ボーダー好きの女は禁欲的でナチュラル派で、下ネタなんぞ言ったらすごい顔されそうな、冗談通じないそんなイメージである。良い意味では、つねに理論的な考えをし、ひかえ目で、常識人であり、子供好きな家族思いのイメージである。
これを「男」に置き換えて考えてみた。
今や男の国民下着となったボクサーブリーフ。
ボクサーブリーフをはかないで、コットンのチェック柄のデカパンをはく男は、ピチピチボクサーで男のモッコリが出てしまうのが嫌いな派、つまり「エロスの部分を拒絶する派」の男である。こういう男は、子供時代に母親が成人になるまでずっと下着を買い与えて自分では買えない男。そのまま結婚し彼女もデカパン男をそのまま普通だと思い込んでいる、という構図が想像される。
そういう男と、「女っぽい女に見られたくない派」のボーダー好き女と、同じであると言える。
サウナのロッカールームで着替えるとき、下着のパンツを脱ぐのに、腰にバスタオルをまいて下半身を隠してパンツを脱ぐ男がけっこういる。これ、男らしくないし、カッコわるいし、局部にコンプレックスがあるのか知らんが、よけいに目立ってしまい、女々しくて「やめろ」と言いたい。
こういう男達はボーダー女と相性がいいだろう。体の「その部分」がちょっとでも目立ったらワイセツで下品だと思っている人種だ。
そういえば、ボーダーというのは中世からも罪人のイメージらしいけれど、そういったDNAが残っていて、本当にリアルな男にも、女にもなることが出来ない人が無意識に着て安心する柄かもしれない。
↑無印のボーダー ¥2,990
自分はボーダー、好きではないので持ってないですが、ショップは必ずボーダーシャツを仕入れます。これは、どれにしようか迷った客にボーダーを進めれば結構な確率で買うということが言えるからです。1枚、2枚、持っていても良いかなと思える「服を着てる感のある柄」であると言えます。無地だと「着てる感」が薄いと感じる人達にとってボーダーは魅力的なのです。 無地は物足りないのである。
つまり、
¥2,990の予算でカットソーを買いに行った場合、
無地でなんの変哲もない地味なTシャツを買うよりも、同じ値段で柄がはっきりしたボーダーのほうが、柄の強さで「価値が高い」と錯覚してしまい、買ってしまうのである。
しかし、
¥29,900といった一桁違う3万円という金額でカットソーのトップスを買いにいった場合に、はたしてボーダー柄のシャツを買いますか?
買いませんよね?
商品が高額になればなるほど、無地でも良いモノを買います。
つまるところ、
ボーダーものは¥2,990が限界値である。
ボーダーを着てると、服の値段がわかってしまう、と言う、なんともなさけない状況で街を歩くということになるのであります。
これは、あくまでもオシャレをして外出する人に対してのことであって、作業する人とか制服とかだったらそんなことは微塵も感じないわけであります。
もしもファッションデザイナーが恐れを知らずボーダー柄でウン万円のカットソーやトップスなぞ作ったら、やってはいけないことをやったな、と思うでしょう。
いままで禁欲の象徴とかいろいろ言いましたが、
考えをまとめ、乱暴な言い方をすれば、
「ボーダー柄は安い服の象徴」
と、結論が出ました。