幼い頃の「食いもの」の味と場所を、
たまに、思い出す。
おそろしく、昔である。
マクドナルドも、モスも、
もちろんなかった4〜50年以上前に、
近所にアメリカンなハンバーガーショップがあった。
横須賀や米軍基地など、ない場所なのだけど、
そこだけ、外国している店だった。
間口180cmぐらい、
ガラスのドアに小さなカウンター、
ここのハンバーガーはオッさんがひとりで作っていた。
まるで工場のような店。
メニューの種類は、2、3種類しかなかった。
店内でも食べられるが、
テイクアウトは紙に包んで、ちょくせつ渡される。
そのハンバーガーのパンの、何と、ふっかふっかであったことか!
しいていえば、モスバーガーの味に近い。
小学生の自分はこれをたまに買うのが楽しみだった。
こんな店は、当時はどこにもなかった。
当然、家でも食べられなかったのだ。
これが、脳に、今でもおぼえている食い物だ。
しばらくして
土地開発で、このへん一帯すべて無くなってしまった。