おとこひとり

語るモノコトのいろいろ

「本物を見なさい。偽物は見てはいけない」

f:id:bearpond:20200729191537j:plainデビッド・ホックニーの部屋


きょうは雑貨や家具などインテリアに関しての屁理屈です。

 昔、100均で買ったものがどーしてもチープでちゃっちくて、インテリアに合わなくなったので、ほとんどを処分した。

油断してると、つい安いものを買ってその場をしのいでしまう。

 処分したものは素材としては主にプラスチック製品がほとんど。100均のプラスチック製品は便利でつい手が出てしまうけど、それが部屋で目に入るたびに生活が安っぽい気がしてみじめになる。

 無印良品の家具やソファを2012年ごろに買ったが、これらも同じような気持ちになる。表現は難しいけど、素材や細部の作りとかいろんな要因があるけれど、難しくいうと、モノから発してる細やかなディティール(細部)の豊かさが100均や無印良品の商品には感じられないということだ。

 とりあえず使うだけの雑貨、という立ち位置としてはいい雑貨だけれど、それが家庭で重要な位置にある場合、目が慣れてしまって持ち主のセンスや感性やデザイン性がだんだんと貧相になってゆく。細部を気にしないで大雑把な暮らしになってゆく。それは「本当に良いもの」を見ない生活が長くなると何が良いモノなのかわからなくなってしまうのだ。一般の主婦には関係ないだろうが自分のような仕事をしていると「目が死ぬ」ことは危機である。

 大学受験で現役から浪人時代までの約4年間に、教えられたことは今でもとてもありがたいと思っている。大学じゃなく受験勉強で教えられることの多さに気がつく。それは、

 

「本物を見なさい。偽物は見てはいけない」

 

「モノを見る目」を鍛えろ! ということに尽きる。

 

 モノを作る作家には重要な言葉である。グラフィックデザイナーはチャラいのでここまでは必要のない言葉だろうが。

 最近は、昔100均で買ったマグカップが合わない。白くてオレンジや黄色い丸い形の柄が可愛らしく入ってるのだけど、それほど変なデザインではないのだが、モノから感じるのは「いい加減な作りモノ」だということ。

 なんだか安っぽく(安いのだが)感じるのは、白い陶器の色が青白く見え深みがなくつまり陶器の質が悪い。いわゆるbone chinaではないのははっきりわかる。そりゃ−100円だしね。 取っ手の形も本体に合わない貧相な形だしやっぱりデザインや質を含めて完成度がかなり低い。だから100円まで落ちた、という結果である。

 ここまで悪い質感のものじゃないと思うが無印良品の食器などは安くアジアで作られてるから、デザインのシンプルさでなんとか見られるけど、釉薬に気を使ったり量産でも形にこだわった窯元の陶磁器と比べるとそのチープさに気がつくはずである。無印良品に行って自分が売り場に並んでいる食器類を見て、全く買う気がしないと言うことは、そこに原因があると言える(すごい上から目線だが)。

 しかし、単調でしつこくなく、いわゆるシンプルなモノの方がいい、という客もいる。でも、このシンプルという言葉が誤解を生んでいる。出来の悪いものでもシンプルという言葉で逃げられるからだ。

 シンプルで無機質で機能を優先したものがチープなのではなく、素材、デザイン、味わい、個性、希少性、ディティールのこだわり、など、それが最初にあって、それらを満たしていて次にシンプルで無機質なものであったなら素敵なものである、と言える。

 そこまでモノの質感や本質に敏感じゃない人は気にならないだろうが、この話はモノを気にする人に対して言っていることだ。

 インテリアにこだわってる人やブログをやる人は「絶対・本物」じゃなくてもいいので「本物感」があるものをセレクトして記事を書いて欲しいと思う。

 インテリアはただ楽しんでいるから「自分が気に入ってれば良いの!」と言う人も、それでも「この人、賢くて目が効くね!」と、言われたいはずです。 安いモノ、デザインがシンプルで好きなモノだけで選ぶと、どんどん本物を見る目から離れていってしまいます。とくに100均や無印良品が好きな人は注意してインテリアを見直して、他人に公開する程のものでないことに、気がついてください。

 良いものか悪いものか気づく簡単な方法は「白い物」を見比べる方法があります。白は陶器でも樹脂でも金属に塗装されたものでもなんでも良いですが、その白い雑貨なりが他のインテリアと色味があってるか見る方法です。白には温かみのある暖色系の白や青白い安っぽい白など、比べるのにわかりやすいのです。これは感性ですが。 チープなものはだいたいが白い色に深みがないか、青白く痩せた白、他のものとマッチしないか、雑な色味です。 値段が高かろうが本物とは言えません。それが気に入ってるモノで、そばに置いておきたいものなら塗装できるものなら塗装すると良いでしょう。できないなら何かの加工法を考えると、本物感に近づいてくるでしょう。

 自分で加工していくことで本物感が出てきます不思議ですが、加工するとどこにも売ってない、量産品ではない、唯一の自分のオリジナルになるので本物に近づくのです。それでも無理なら処分対象にします。