おとこひとり

62才おとこがひとり語るモノコトのいろいろ

女優 八千草薫

f:id:bearpond:20200415234046j:plain

f:id:bearpond:20200415234051j:plain

先週、女優の八千草薫さんが亡くなった。

とても優しい雰囲気のある女優さんでした。

自分が30才前に、3年間就職したテレビ関係の会社の仕事で、スタジオ撮影という仕事があった。その時の彼女の印象は、とても小柄で、壊れそうで、目がきらきらと輝いて・・そして口元の何とも言えない微笑み・・・。他の女優にありがちな(バカにしないでよ、私女優なのよ・・・)といった目立たないと意味ないというようなキツくて無言の虚勢など、みじんも感じない、食べ物で言ったら調味料がキツくない自然食のような、そんな人だと感じた。

お亡くなりになった、ということで、NHKで放送した全6回のドラマ「シャツの店」の最終回を放送し、それを観た。

このドラマの八千草薫の旦那役は鶴田浩二。若い人は知らないでしょう。鶴田浩二が経営するオーダーシャツの店の弟子役に平田満、息子役に佐藤浩市

堅物の職人でやさしい声もかけないことが不満で家を出た八千草薫、周りには夫婦のよりを戻そうとする弟子や友人が奔走し・・・何かを決心したかのようにやっと彼女のアパートへ出向いて行く鶴田浩二・・・

昭和のドラマは、今あらためて観ると、よだれが出るほど感性をくすぐらされる。 飾らないどこにもある家、生活、人の気持、不満、そういうものをリアルにドラマにする脚本家が=山田太一でなければ出来ないストーリー。

山田太一は「ふぞろいなリンゴたち」「岸辺のアルバム」というドラマの脚本家)

60歳を超えた中年〜老年?には、今のテレビドラマはつまらない。

時代劇以外の現代ドラマはその時代に生きる人を対象にしたものだから、しょうがない。また、観る人の趣味も考えて作られたのだから。リアルなドラマが好きか、カッコいいドラマが好きか。ただ好きな人を観たいだけなのか?

いまやってるキムタクのドラマも良い悪いじゃなくて、キムタクのドラマは、どんだけ周りにカッコいい人を集めれば気が済むわけ??とだけは、ひとこと言いたい。

ちょっとやりすぎじゃない? ・・・と、ここまで書いて思ったのは、時代がちがうが、八千草薫鶴田浩二、この二人だって、美男美女であり、当時は人気もすごかったわけで、二人をテレビドラマで観たいという人はたくさんいたわけだ。だから、キムタクの周りを美男美女が占めても、昔と変らないやり方だと思うが、まったくちがうことがある。それは役柄の設定である。

キムタクの役はいつもミーハーがステキ!と思う職業である。パイロット、弁護士、ボディーガード、そして今回はフレンチシェフである。少女漫画そのものである。

でも山田太一や、亡くなった向田邦子が作ると、こうはならない。だから、八千草薫鶴田浩二が当時、美男美女で人気があったとしても、鶴田浩二が下町の頑固なシャツ職人で酔ってステテコ寝るとか、八千草薫が一歩引いた地味な主婦という設定になる。

美男をカッコいい設定(キムタクのように)にしたら、おもしろくも何ともない。と、思わないか? 

だから、今のテレビドラマはどれもこれも、少女漫画が動いてるようなもので、物語ががどうのこうの?というより、主題歌を歌う山下達郎のプロモーションビデオ!だと思ったほうが納得いくでしょう。