エックハルト・トールは、人を判断しないのは、犬か赤ちゃんだけだ、と言っている。
無防備に相手を見つめる赤ちゃんの目は、人を判断して見ていない。
「この人はどんな人なのか?うるさい人なのか?やさしい人なのか?怒りっぽい人なのか?」などと、判断しない。だから、人は赤ちゃんをみると幸せな気持ちになる。人は他人でも知り合いでも相手から判断され、いい気持ちにも悪い気持ちにもなったりする。
犬に癒やされるのはそれと同じだ。犬も人を判断しない。(もちろん、餌をくれる、散歩に連れてってくれる、そう言う人は判断するが、その判断とは意味が違う。)
すれ違う人を、ただの動くモノ と思いたい。人の感情、関わり合いは、自分にはいらない。必要ならただ事務的に接するだけでいい。これはきっと、バーチャルへの道に向かうのだろうか? いや、自分はならない。なぜかというと、強い美意識があるから。
汚らしい部品だらけのスマートフォンに洗脳された世界や、未開発の荒いバーチャル画像で喜んでいる人たちの世界、そんな汚い未熟な嘘のバーチャル世界はいらない。
逃げ込むとしたら、ただひとつ。カタチのない嘘のない純粋な音楽の中へ。